犬との童話な毎日

女の子の小さな手から、ぴょん、と虫かごに落とされる虫。

「お姉ちゃん、虫、好きなの?」

かち、と蓋を閉めると目線に虫かごを持ち上げてくれる。

「うーん。好きではない、かな。小さな頃は触れたけど。今はちょっと触れないかも」

叫び声を上げる程嫌いなわけじゃないけど。

虫かごを覗くと、かまきりがいた。

「え、何これ。こんなに小ちゃなかまきり、初めて見た」

ミニチュアのおもちゃみたい。
うごうご動いてるから、イキモノなのは分かるけど。

思わず女の子の顔を見ると、満面の笑顔だった。
< 304 / 311 >

この作品をシェア

pagetop