シンデレラガール
あたしはこれから始まるドラマの役を、必死に頭の中へと叩き込む。

この時間が、好きだ。

あたしがあたしじゃない、全く違う人間になれる瞬間。

そして没頭して台本を頭の中に叩き込んでいると、気付けば時間は2時を過ぎていた。

部屋に帰って来たのが、22時過ぎくらいだったから、、、

もう4時間もこうして、台本と向き合っていたのか。

後1時間したら、ヒロちゃんが迎えに来る。

そう思い、あたしは慌ててシャワーを浴びた。

基本、現場に向うときはノーメイク。

めんどくさい。というのもあるが、少しでも早く撮影に入りたい。というのが、1番の理由だ。


__ピンポーンッ__


約束の時間、ピッタリに部屋のチャイムが鳴る。

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