カットハウスやわた

荷物は、あっという間に軽トラックに積み込まれた。


「さあ、星降に向かいましょう」


軽トラックの小さな助手席に案内された。なんとなく、息が詰まる。


「ありがとうございました」


「これは私から、素敵な貴女へのサービスですから、どうぞお気になさらず」


「はぁ……どうも……」


やっぱり、苦手なタイプだ。


「引越が終わったら、食事に行きましょう。それも、サービスですから」


「……はぁ」


「ところで、まさやんとは……男女の関係ですか？」


「は？」


突然、おかしな質問をするもんだから、素で返事をした。


「……違うみたいですね」


「これから、あの店で働くんです。美容師ではないので、雑用係で」


「……そうですか」