HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
「この間、マンションに居た男…吉良だろ?」




「そうだけど…」




「付き合ってるのか?」



柾史は嫉妬を滲ませたような声で私に問い質す。私は振り返って柾史の顔を見た。



柾史は頬杖をついて、視線を宙に泳がせて寂しげにしていた。




本当にワケの判らない男だ…




「そうよ!!私…吉良さんと付き合っています!!吉良さんとHもしました…」




何もそこまで言う必要なかったけど、この身勝手な男を何が何でもぶちのめしたかった。



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