HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
「付き合ってるのか…そうか…」




「大体、別れを切り出したのは貴方でしょ!?」



涙を流した私を捨てて、亜矢子の元に走っておいて今更…未練があるとでも言うの!?



「報告書、今すぐに訂正して来い!」



柾史は寂しげな顔に鬼のような面を付けて、仕事モードになり私に喚いた。




別れても、柾史に振り回される日々は続き、我慢の限界も超えそう。



同期達にはせめて、ボーナスの出る6月までは働けと諭されて出勤しているけど。




仕事に身が入らない。私がお爺様にお願いして、配属してもらった部署なのにやはり、柾史の存在が私の仕事のモチベーションを下げているんだろう。







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