HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
「自分を追い詰めない方がいいよ」




「でも…」



私は身体を起こして恭介を見つめる。



「俺に罪の意識を感じなくてもいい…俺自身もまだ…芽衣子のコトを忘れきれていないと気づいたから…」




「恭介?」




恭介は私の頬を伝った乾いた涙の筋に唇を寄せた。





「ほっぺ…少し、しょっぱい…やっぱり、優奈泣いていたんだな」



「恭介…私…」




「夕飯出来たよ。食べよう…優奈」




< 355 / 402 >

この作品をシェア

pagetop