HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
部長は社屋の地下駐車場に車を停めた。



私もシートベルト外して、膝に置いていたバックを右手に提げる。




「ありがとうございました」



佐野部長に借りは作りたくないから、ここは素直に礼を言った。




「いつも、そんな風に素直な態度でいてくれたら、こちらもやり易いんだけど」



部長は私のバックの持ち手を掴んだ。



「な、何ですか?」




「キスがしたい」



「はぁ?」



部長は私の座る助手席に身体を乗り出し、組み敷いた。



「待って…ぶ・・・」




言葉を紡ぐ前に部長の唇が私の唇を封じる。







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