捕らわれ妖精
1.ハジマリノトキ
ここは緑あふれる妖精の森。
とても平和でのどかな所。
ここではたくさんの妖精たちや森の動物たちが暮らしています。
これはそこで暮らす一人のようせいの少女の物語...


「ねぇ大樹様!お願いよ!私を少しの間だけでもいいから、人間にして!!」と、私の声が森の一角にそびえ立つ大樹様の枝を振動させる。
しかし、大樹様は臆することなくこう言った。「いいや、ダメじゃ。人間界はお前には危険すぎる。」
少し怒っているのか、枝についた葉がざわざわと揺れた。
このやりとりは、今日でもう十日目なのに、なかなかお許しがでない。
仕方がない、最終手段を使うとするか。
偉大な人でも弱点は必ずあるのだ。
そして、大樹様の弱点はというと...
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