俺様陰陽師
安倍君も首を傾げている。
なんだろうと不思議に思っていると、倉木先輩は苦笑しながら言いにくそうに口を開く。
「嘘は言ってないんだけどね、緒川の話はあくまで理想」
「理想、ですか」
あたしはキョトンとしてしまう。
「研究するほど超常現象に遭遇していないのが大きな理由ではあるんだけど、一年のときに僕と緒川が同好会を結成した当初はミステリー同好会っていうのがここの名前だった」
あたしと華波は顔を見合わせる。
「ふたりとも本を読むのが趣味でね、ミステリー……推理小説の論議をしていたんだ」