第2弾しましまパンツマン
「生で聴けるなんて贅沢ですね」

ダイアは昼間、自ら詠んだ歌を思い出す。

元曲を判るように敢えて残した、計算づくのアレンジはウケることも聴かせることも考慮された巧みさと、頭の良さも感じさせる。

「アンサンブルなんてしなくても、周桜のヴァイオリンだけでも、じゅうぶんだけどな」

「それは言えてる」

「元曲ホルスト『Jupiter―木星』は讃美歌や聖歌としても親しまれてる曲だからな。アンサンブルより、単独演奏の方が元曲を引き立てる気がする」

「これは、あの学長の意見も入れてOKになったアレンジだろ!? 実際には、もっと崩してアレンジしたんだよな詩月は」

「そう。俺が見せてもらったのは、もっと大胆だった」

目の前の大学生3人の会話に、ダイアもイチノも口が金魚状態だ。



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