Dear・・・
あんな表情をしていたら、必ずと言っていいほど翔太の姿があるのに、今はいない。


いないどころか、翔太は慶介を視界に入れようとはしない。


今までにも、二人の喧嘩で口をきかない事などあったが、今回は何か違う。


しばらく考えた後、立ち上がって声をかけようとした。


がその時、ちょうどよくスタッフから声が掛かってしまった。


礼人の横をむなしく慶介が通る。


前を行く翔太を見つめる慶介の目は寂しげだった。
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