王子様少女とお姫様少年
でも…こういう風に気づいてくれて心配してくれるパパがママは好きになったんだな…
どうせ勝てない。
でも…
こんなんで諦めるオレじゃねぇし!
「ふぇーん!…ヒック…」
「ど、どうしたの!?蓮季!」
「パパが…パパが…いじめてくるの…ぐす…」
「ちょっと夏蓮!?」
「え!?え!?僕何も!」
「…ボク、ママとパパがいないのイヤだけど、がんばっておるすばんしようとしたのに…パパが『いいだろ?お前は行けないけどね?』とか言ってきて…」
「夏蓮!!!子供相手に何いってんの?!」
「え~!?違うよ…それは、蓮ちゃんが…」
「可哀想に…蓮季も旅行行こっか?」
しゃっ!
「いいの…?」
「うん!」
「行く~!」
今回は引き分けって事にしてあげるよ。
でも、パパごめんね?
オレに本当に大切な人が出来たら諦めてあげるけど…それの時までムリだけどね
それまで、その指を噛んで待ってろよ?
「蓮ちゃん…僕より腹黒すぎ…将来が心配だ。」