姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①
『吸血鬼』


まさか、こんなコンクリートジャングルの時代に、
そんな非科学的な生物の名前を聞くとは思っていなかった。



でも、俺に『信じない』選択は許されてなかった。


だって、今そいつは俺達の家に居座っているのだから。



今となっては勉強や部活、友達の方が大事で、

とにかく同級生の男子が嫌いで、

女子校に入学してからも、
恋愛にあかんべえを繰り返していた姉さんは、
いずこ…って感じだった。


エリアルに出会ってからというもの、
小夜子姉さんは少し変わってしまった。





正直な話、俺は面白くない。
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