姉さんの彼氏は吸血鬼 孝の苦労事件簿①

話すと長くなる。

俺は茶化そうとして、

「『化け物』に叩き折られたんですよ。
でも、すぐに治るらしいですけどね……」
 

――がきゃっ!



突然、セレナさんの持っていたティーカップが、割れた。

破片と、わずかに残っていた紅茶が床に散る。


「あら、失礼!
嫌だわ、ヒビでも入ってたのかしら……」
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