告白 1&2‐synchronize love‐
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こんなに時計の針の進みを遅く感じた日はないと思う。

あたしは帰りのSHRが終わってすぐに席を立った。

クラスの誰より早いタイミングだった。

前の席の三上くんが、不思議そうにあたしを見て声をかけてくる。


「急いでるの? 今日バイトだっけ」

「ううん。急いでるってワケじゃないんだけど、ちょっと」

「家に寄ってもらえれば送っていくよ」


バイクで、とは優等生の彼はここじゃ言えないよね。

あたしは首を振った。


「ありがと。でも大丈夫、一人で行かなきゃいけないの」

「行かなきゃいけない?」


あたしは鞄を肩にかけてうなずく。

彼の眼鏡の奥の瞳を真っ直ぐに見つめた。


「深田恭一の、実家に行くの」


三上くんはわずかに目を見開いた。

言ってしまってから後悔する。

言わないでいた方が良かったのかなって。

でも彼にはもう、隠しごとは出来る限りしたくなかった。

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