告白 1&2‐synchronize love‐
喜ぶ?
誰が?
恭兄ちゃんはもう、ここにはいないのに。
けど…
なんだろう。
優しい匂いがこの部屋に満ちてる気がする。
彼の、匂いなのかな。
そう考えると目をつむったら、すぐそばに恭兄ちゃんがいるような錯覚を起こしそうだよ。
机に向かっている姿。
ベッドで寝転がって雑誌を読む姿。
ぎこちなくギターを弾きながら、歌を口ずさむ姿。
目を開けると、そこにアナタがいるんじゃないかって。
けど目を開けても誰もいなくて、代わりに机の上の白い小箱に気付いた。
それは、バレンタインの日にあたしが捨てた、チョコの箱だった。
持ってみたら軽くて、中は空。
「どうして…」
これがここにあるかなんて決まってる。
あの男がゴミ箱から拾って持ってきたんだ。
なんで、気付いたんだろう。
捨てたものがこうしてまた、目の前にあるなんて。
これが、恭兄ちゃんのもとに届けられるなんて。