ごまかすき。【完】
一向に口を開かない千音の顔を覗きこんでみると、千音は真っ赤で。
本当にりんごみたいに真っ赤。
「なんで、見るの」
ちょっと拗ねたようにそう言う千音に、あたしがファーストキスの相手なんだと確信する。
「ファーストキスに、決まってる」
やっぱり。
「思春期男子のありがちな“女遊び”はしてこなかったの?」
「するわけないし。っていうか、俺の携帯に入ってる連絡先は母さんと妹と律瀬だけだし」