【完】ズルい瞳[短編]
すると、そこへ
「城崎先生!お待たせしましたぁ」
萌香先生が息急き切って飛び込んできた。
蒼ちゃんは別に待ってたワケではないと思うけど?
ついついの恨み言。
「え、えーと桜井先生。私に何か?」
ほら、蒼ちゃんだってそう言ってる。
「もう!お忘れですか?今日は歓迎会を兼ねて、2人で飲みに行きましょうと約束したじゃないですかぁ?」
「あ、あぁ……」
蒼ちゃん、あまり乗り気じゃないね。
表情ひとつで、わかってしまう。
だけど
「そう……でしたね。どこ行きましょうか?」
私の方をチラッと見た蒼ちゃんだったけど
すぐに萌香先生の方に視線を移すと、笑顔でそう言った。
「私、オススメの場所あるんですよぉ」
「あ、じゃあ俺の車に乗って行きますか?」
「わぁ!いいんですかぁ?ありがとうございますぅ」
私を気遣って、小声で会話する2人ではありますが
ぜーんぶ聞こえてますから。
と、言うか。
生徒の目の前で、こんなプライベートな話
冷静に考えてみても
絶対にダメでしょう。