【完】ズルい瞳[短編]
校門を出たところで
「きゃっ!?」
突然、眩しい光に照らし出される。
驚きのあまり、持っていた傘を落としてしまうほどに。
「な………っ!?」
何が起こったのか、すぐには理解できなかったけど
その光の先にいた人物の存在で、自分の置かれている状況を理解した。
「バカッ!待ってろって言っただろ!」
その怒号は、雨に打ち付けられた私の身体に容赦なく突き刺さる。
「お前の考えそうなことくらい、すべてお見通しなんだよ」
「………」
「ほら、ずぶ濡れじゃねぇか」
自分だって同じなのに
それでも蒼ちゃんは優しく微笑んで、私の腕をそっと掴んだ。
だけど
「は、離してっ!」
その手を私は強引に振り解き
「もう私のことなんて、放っといて下さい!」
蒼ちゃんの制止も無視し、雨の中を歩き出す。