【完】ズルい瞳[短編]



夏休み5日目の朝。




【信之介が私に男の子紹介してくれるって♪】




美佳からのご機嫌なLINEで目が覚める。




【だからお願い!あおいも一緒に来て】




このメッセージと共に、切実な様子のスタンプが送られてきた。




「………仕方ないなぁ」




今日の学校は午前中に切り上げて




午後は美佳に付き合うことを決めた私。




すぐさま了解メッセを送信すると




【ありがとう!!】




と、興奮冷めやらぬ返信が返ってきた。




「…………」




私も………普通の恋愛をしていたら




今の美佳みたいに、キラッキラな気持ちでいれたのかな?




小さく溜め息をつく。





後悔してる?




自らに問い掛けてみる。




「…………」




答えはNO。




たとえ叶わない恋だとしても




報われない気持ちを抱いていても




大好きな人のそばにいれる。




今は何より、それが幸せ。




蒼ちゃんに会いたくて会いたくて会いたくて




会えなかった、あの頃の気持ちを考えれば




断然、天国だよ。





たとえ蒼ちゃんが私を見ていなくても……ね。




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