【完】ズルい瞳[短編]
それからは……
文化祭の準備で、おおあらわの毎日。
蒼ちゃんの周りにも、ここぞとばかり
たくさんの女子で溢れていた。
「先生~!採寸するからスーツの上着脱いで~」
「マジで俺やんのかよ?」
「当然!我がクラスの売上は先生の執事で、どれだけ集客出来るかに懸かってるんだからね~」
「わ……おい、ちょっと待てって!」
「問答無用!わぁ~先生ってホントいい身体してるぅ!」
「こ、コラ!腹筋触んじゃねぇ」
「キャー!割れてるぅ~」
女子達に、もみくちゃにされながら
身ぐるみ1枚1枚引き剥がされていく蒼ちゃん。
「………」
こんな光景……いったいどれくらい目にしてきたことだろう。
だけど
こればっかりは慣れなくて
視界に入れることすら苦しくて
私は……静かに教室を出てしまう。