【完】ズルい瞳[短編]
「まぁキッカケはそれだったとして、最大の目的は……超安定のビバ公務員ってとこかな」
「安定って……?」
「あおいを嫁に貰うなら、親父さんや祥子さん納得の職業じゃねぇと認めてもらえねぇだろ?」
「えっ!?」
今度こそ、その視界に蒼ちゃんを捕える。
すると、そこには
「ようやく、いろんなこと理解してきたか?」
少しだけからかうような、でも優しい瞳の蒼ちゃんの柔らかな笑顔。
「で、でもっ!去年、私が告白した時は“生徒としてしか見れない”って」
そう、その言葉で私は……。
蒼ちゃんへの気持ちを封印したのに。
「あれは……あぁでも言わなきゃ、お前すぐ懐いてきただろが。それにこの関係がバレたら俺もお前もヤバイことになる」
「………そうかも」
「ま、俺はこの禁断の恋愛感情を存分に楽しませてもらったよ。たまに理性が外れそうになって焦ったこともあったけどな?」
「…………」
それって
私の気持ち知ってて……もてあそんだってこと?
私の表情から何かを感じ取ったであろう蒼ちゃんは
「あ……い、いや。お前の気持ちを知ってて……どうこうって」
「蒼ちゃんなんて知らないっ!」
頬をプゥと膨らませ、しかめっ面してみせた。