俺様不器用男子の甘い愛情



【茉璃side】



5月のポカポカ陽気。


暖かくて快適で、気分もそれなりに良いはずなのに………


物足りない……。


あたしの大好きな人が物足りないです……。



「茉璃」


呼ばれて振り向くけど違う………


隼世くんじゃないよ……。



「どうしたの?そんな元気ない顔して?」

「ううん。何でもないです」

「茉璃らしくないね。話聞くよ?」

「大丈夫」


愛想笑いで誤魔化す相手は有阪くん。


確かに、有阪くんは初恋の相手であんなに思い焦がれた相手。


でも今は……ずっと前からもう違うよ。


あたしが好きなのは今でも隼世くん、ただ一人なの。



放課後の暖かい風があたしを包む。


大好きな人に別れを告げた日も、こんな天気だったっけ。



つい2週間前のことが、今でも鮮明に覚えてる。


早く………忘れたいのに。


< 254 / 334 >

この作品をシェア

pagetop