来い恋
「・・・・恥ずかしかったんだよ」
亮輔さんはソファーの背に頭をもたれさせ顔を両手で覆った。
「小学生に会いに行く高校生とかありえないだろ?しかも多少の恋心が
あったらどん引きだろうがー」
亮輔さんの言ってる事もわかるが
何だか凄くもったいないと思った。
頻繁に会っていればもっともっと亮輔さんの事を知ることができたし、
亮輔さんだって私の事をもっともっと知ってもらえた。

・・・でも・・待って!

家の両親から私の話を聞いていたって事は
父さんも母さんも全てを知ってたってこと?
だからお見合いも・・・同棲も・・・?!
「亮輔さん。」
「・・何?」
「今回のお見合いや同棲の事は家の親もグルだったって事?」
「え?」
「だってそうでしょ~~。亮輔さんが私の事を・・その・・・好きだって知ってたから
家の親も協力したんじゃ・・・」
私の言葉に亮輔さんは私の方を真っすぐ見た。
「芽衣。それは違うよ」
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