*総PV2億突破御礼*完
顔に視線が到達するまでに、ネームプレートが見えた。

そこには、斉藤の文字。

斉藤さんって言うのか……。


あたしの注文を取りに来た彼は、身長は170くらい。

この人も細身っちゃ細身な体系だけど……健康的に焼けた肌が貧弱の印象を払拭している。

腕とか結構筋肉付いているみたいだし、スポーツしてるんだろうな。

爽やかなスポーツマン男子、だね。



ジーッと観察するために見ていたからか、彼の視線はキョロキョロとさ迷っている。


あ、こんなに見られたらイヤか。

あたしだって居心地悪いわ。

心の中で『すみません』と謝りながら、彼から目を逸らす。



「落ち着くなんて言ってもらえて嬉しいです。俺もここ好きだからさ」



ニカっと歯を見せて笑う顔は、少年のようでちょっとドキッとした。



「ここ繁華街の中では静かな方だし……コーヒーもおいしいから好きです」

「あ、それ俺も! めっちゃ美味いよね、ウチの店長が淹れてるんだよ」

「そんなんですか?」

「うんうん、豆も店長がこだわってブレンドしてるしね」

「すごいですね、豆とかには詳しくないけど……苦すぎなくて飲みやすいし、店長さんすごいなぁ~」



胸の高鳴りを抑えようと必死に会話を続ける。
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