浅葱色に射す一筋の光





  翔「私が突然いなくなっても…後悔しない?」


    土方「…どう言うことだ?」



  翔「もちろん、ずっと此処にいたいし、戻るつもりもないんだけど…万が一戻っちゃったら…って話で…」


  土方「…自分の意志とは関係なく…帰ってしまうかもしれない………と、言うことか?」


    翔「その通りでごわす」


   土方「何かあったのか…?」


  翔「確証はないんだけど…ガソリンが減ってないのと…総司がいくら乗っても、私がひっくり返したときも、傷一つ付かなかったのはオカシイ…携帯の充電も減ってない…」


    土方「がそりん?」


  翔「バイクの燃料…満タンのまんまなんだぁ」


  土方「………………………………………」


  翔「此処にいた1年間がまるで無かったみたいに……やっぱり……私は未来で意識不明だったりするのかな…」


  土方「…………帰りたくないんだな?」


  翔「当たり前……歳と……離れたくない…」



  土方「……ずっと俺の傍にいろ」


  翔「あぁ。うん。厠とか…お風呂中に帰っちゃったらごめんね…」


  土方「………既成事実………」


  翔「……………子供?……………」


  土方「作っちまうか?先に…」


  翔「いや…私が子供と引き離されたら困るし…」


  土方「………父上、母上には悪いがお前が泣いて帰りたいと言っても帰すつもりはない…もう出会う前に戻っただけだと割り切れる程の想いではないんでな…」


  翔「ありがとうございます…」


  土方「さっきから何なんだ…」


  翔「ふふ…照れ隠しで御座います」


  土方「そうか。ふふ。面白い奴だな…」


  翔「未来にはそんなに熱く語る人いないんで…こっぱずかしい…と言うか?」


  土方「こっちもいつ死ぬか分からぬ身…伝えておけば良かったと…惜しみながら死んでいくのは嫌なんでな…」

  
     翔「さようか…」


     土方「何様だ!」


  翔「…あ…じゃ~、坂本龍馬も…」


  土方「江戸に戻ったら出来ないな…悪ぃ」


  翔「…ん…仕方…ないね。 そう言えば     烝…観察に出てんじゃないの?」


  土方「……あぁ。京に潜んでる長州の奴らをな………」


  翔「……8月18日の政変から大分経つもんね…」


   麻呂も戻ってんだもんね…



   晋作…大丈夫かなぁ~~。。


     



 
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