浅葱色に射す一筋の光




  一月も一緒にいると情が湧くわけで…

    この人達と一緒にいたい。

     死なせたくない… と

      思うようになった。

  歴史は…変えられる?歴史が変えられたと 仮定して…

  変えてしまって、世に新選組が残らなかったら…???


 
     どうするべき???



  欲を言えば…彼方側(長州側)にも生きて 欲しい人達がいる。


  そもそもいらない人間などいない。


     私に…何ができる…?


  何もやらずに史実通りに一緒に戦って一緒に散るか…

  歴史を変えてでも…共に生きるか…

   …………………屋根の上で一人悩む。


    翔「どうしたら良い?」


   ゴロンと横になり空を見上げる…。

    青空に雲が穏やかに流れる…。

    未来にいた頃を思い出す。。。

    みんな元気かなぁ~~~~。

     バイク乗りたいな~~~。

     カラオケ行きたいなぁ~~~。


   ♪「~~~~~~~~~~~~~」


 小さい頃から英才教育を受けていた優輝菜 はボイストレーニングも習っていて、

    歌は自他共に認める腕前。

 昔、お母さんに言われたことを思い出す。

  【歌はね、いつ、どこでも歌えるの。

 辛い時、悲しい時、楽しい時、嬉しい時

 どこにいたって自分を元気にしてくれるん

   だよ。ストレス解消にも最高!!

  モチベーションを上げるにはベストなんだよ】

   と…。だから習ってたんだよね…。



   ーーーーーーーーーーーーーー



  歌いまくって取り敢えずモチベーションを上げといた


 下で幹部達が聞いていたとも知らずに…

   1人カラオケ大会が開催された。。。

   喉が渇いて、歌うのを止めると…

 つい「お母さん…」と、呟いてしまった。

   お母さんの「おかえりー」って声。

    「ユキ~おきろー」って声。

  「ユキ~」って抱きついてくるお母さん

   ………お母さん……翔……拓先輩…

   一度流れた涙は止まる事なく、

    裾でゴシゴシ 擦り…嗚咽を零す…。

  下で、幹部達は哀しげな表情で

      屋根を見ていた。

  山南さんは土方の肩をポンッと叩くと

  頭を左右 に振り無言で解散を促した。




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