浅葱色に射す一筋の光





      翔「ただいまぁ」

  土方「おまっ!大丈夫か!手込めにされてないか?」

 肩をつかんでガケガク揺するから脳みそ傾いてる!!!

  翔「近っ!近っ!落ち着いて!手込めって何っっっ!!!」

  土方「え~…と。その分じゃ何もされてねぇみたいだな」

     翔「…レイプか…」

    土方「れいぷ?」

  翔「え?いや…犯されてないよ?大丈夫」

    土方「良かった…」

   優しいな。やっぱり土方は…。

   翔「土方ぁ~…あのさ…」

   土方「土方【さん】だろ!」

  翔「土方さん!お梅さんと友達になったよ。お姉ちゃんが出来たみたいで嬉しかった」

  土方「そうか…。素性知れるなよ!!」

  翔「それがですな…襖を閉めたとたん可愛いオナゴだとバレました…テヘッ」


     ガゴンッッッ!!!


   土方は私に拳骨をお見舞いし、

  土方「呆れた奴だ。殺られるぞ!!」

  翔「その辺は口止めしときましたよ!!」

    土方「気をつけろよ!!」

  翔「はいはい。了解です。
あ~…これからちょっと組にとって厄介な事件があるんで…芹沢さんのこと探りたいんですけど……」

   土方の肩がピクッと反応した。

   土方「斬り合いか?」

   翔「……………多分…」

   土方「何だその曖昧な答は!!」

  翔「ん~…芹沢一派と…近藤さん、源さん、斎藤さん、総司、山南さん、新八…が関わるんだよね…大阪で…発端は芹沢さんなんだけど…色んな説があるから…

  大阪行きは、私も行かせて貰うね。もし穏便に済ませることが出来たら御の字でしょ。

  総司や新八も怪我するから心配だし!」

  土方「………後で詳しく聞かせろ」

  翔「え~~~~~~~!!!」

  土方「え~~~じゃない!!!」

  翔「………………面倒くさっ!!!」

  ギロリと睨まれ一瞬怯むが…

  翔「総司のとこ行ってくる~!!」

     と、ダッシュで逃げた…。


 土方「待て!!お前…総司に惚れてんのか?」


  翔「ん?総司は好きだけど、恋かと聞かれたら答は…否。先の事は分かんないけどね!」

  可愛らしくウィンクして部屋を出た翔。

   柄にもないことしたもんだから

  私も土方も身震いしたのだった。。。

 



  
< 55 / 407 >

この作品をシェア

pagetop