カッパァ華
二人は自宅に戻り、お風呂で疲れをとっていた。



「なぁ、おとん……なんで火事なんかになったんや………村の人達が言ってたように、街の人間がしたんか?」



「前も言っただろ。噂を真に受けるなと。それが本当やったとしても、お前自身で確認してから、人には伝えないとな」



「でも……」



「気持ちはよくわかる……
でもな、それを引き起こした人間を憎むよりも、今は目の前に起きたことを見つめていかないとな」



「そうだよな……憎んでも、あの河童山が元通りにはならないもんな……」



「あぁ。今日は早く寝て疲れを取るんやぞ」



「わかった……」



秀樹はゆっくりと風呂から上がり、体を拭き出していた。


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