兄妹愛の境界線



「ふ~ん、友達ねえ~?」




そう言いながら葵が

私をまじまじと見つめる




「あっ、葵…っ?」




「その上に羽織ってんの

明らかに男物じゃね?」



「あっ…」




風邪を引いたら大変と言って

優月くんが貸してくれた上着を

私は返すのを忘れて

そのまま着てきてしまっていた


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