兄妹愛の境界線
「あいつと澪が手繋いでんの見た時
自分の感情をコントロールできなかった」
「………………」
「俺は……思った以上に器用じゃないらしい」
抱きしめる手に力もなくなって
私の肩におでこを乗せて
全身の力が抜けたかのように
私の体にお兄ちゃんの体が委ねられた
「…澪、改めて言わせて」
そう言ってお兄ちゃんは
私の目を真っ直ぐに見据えて
「俺は澪の事が好きだ。
兄としてじゃなく、………1人の男として」