彼の秘密と彼女の秘密

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平穏な日がここ何ヶ月か続いた。
瑠璃も仕事に復帰した。
でも嵐の配慮で夜遅くまでスケジュールを入れていないようだ。
3人で食事をし、ダーツをしたりビリヤードをしたり。
この御影邸にはこんなものまで揃ってしまっている。


斎藤が顔を出す。
凛をいつか斎藤に盗られるんじゃないか?と冗談を言われながら遊戯室を出る。

「そうですか。やはり薄々感づいているのですね。やはりここに住まわせたり、
移籍が仇になりましたか。斎藤はどうしたらいいと思います?」

「御当主様、嵐様、御二方で話し合いに行くのがよろしいかと...それと錦家の現在の御当主が亡くなると瑠璃様に継承されるようです。他に身内がおりましたが、かなり遠縁でした」

「そうですか...」

「ですがあちらも久賀の忍をよ雇っている可能性もないとは言い切れません。
私や桐谷、他数名、鞍馬家からも数名お願いできればと思います。
できれば瑞貴がきてくださると頼もしいですね」

「わかりました。後で嵐に話をしてすぐにきてもらいましょう。
斎藤も今日はゆっくり休んでください」

「ありがとうございます」



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