彼の秘密と彼女の秘密


___里奈___


さっきからこの人達は何を言っているのだろう。

瑠璃さんって人はどう見ても暗殺者には見えないからだ。

里奈の考えている事が嵐にはわかったらしく、
瑠璃ちゃん、説明したってや、と瑠璃さんに言う。

「あ、そっか。こんな私が先陣切るなんてふざけた話にしか
聞こえないよね。今から見せるね、いいでしょ?凛」

「ええ、しょうがないですから」

そう言うなり、瑠璃さんの身体は淡く蒼く光だし、姿が
変わってしまった。

銀色の髪に、紫の瞳。

「私は瑠璃の変身した姿です。私にはあらゆる力があります。空を飛び、
物を壊し、人を跡形もなく消し、傷も癒す事もできる。また、燃やす、
縛る、声の振動での破壊、催眠。欲しいと思った武器が身体からだせます」

そこまで言うと元の姿に戻ってしまった。

「そんな事が...」

「びっくりするわなぁ。これは他言無用やで」

「はい...」

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