彼の秘密と彼女の秘密


瑠璃さんと別れて、嵐さんの部屋に行く。

「嵐さん、入ってもいいですか」

「ええよ」

「失礼します」

「どうしたん?」

「あの、この間のお返事を...
この間はちゃんとお返事できなくてごめんなさい。
家族が亡くなったばかりで自分だけ幸せになって
いいのかと、思ってたんです。
そうしたら瑠璃さんがきて相談にのってくださって、
私の幸せを家族も願っているはずだよ、と言って
くださって...私は自分の幸せを考える事にしました。
この間のお返事ですが、身寄りのない私でもよろしければ、
よろしくお願いいたします」

「必ず幸せにしたる。だからもう心配な事はないで」

「はい」

嵐がそっと里奈にキスをする。

そのまま嵐に組み伏せられてお互いの気持ちを確かめ合う。

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