俺様とネコ女
「仕事で疲れたら、わたしがいっぱい癒してあげる。癒し系じゃないけど」

「そうだな」

「このやろう。だからコウは、恥ずかしがらずに甘えてね」

「それはない」

「じゃあ、全力で笑わせる」

「ああ」

「これから2人でいっぱい思い出作ろうね。今日みたいに旅行したり、美味しいお酒いっぱい飲もうね。あ!全国の美味しいお酒巡りツアーもよくない?」

「ああ」

「100万回キスしようね。えっち抜きで1日最低10回はするとして、少ないかな、1ヶ月で300回、1年で3600回、10年で、」

「もういい」

「嫌がられない程度に、でも好きなだけじゃれるね」

「どっちだよ」

「大人な女になるね」

「いや、今のままのお前がいい」

「やん」

「やんじゃねえ!」

「コウ、大好きだよ。ずーっと、ずーっと一緒にいようね」


目を細め、目尻を下げ優しく微笑んだかと思うと、抱き寄せられ、顔が見えなくなった。耳のふちを、唇がなぞる。


「愛してる」


コウの小さな小さな囁きが、確かに心に届いた。


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