俺様とネコ女
確かなこころ

1.コウside

その日は、突然やってきた。


7月5日、金曜日。

朝一のミーティングを終え、一日の訪問予定先のチェックをしていた時だった。

コンコンコン、3度のノック音の後、開いたドアからここが入ってきた。

ここが1課に来るなんて、4月に挨拶に来て以来のことだ。ここは笑みさえ浮かべない。神妙な面持ちで、俺を見つめる。

「失礼致します。 赤澤さん、専務がお呼びです。9時半に第2会議室までお願いします」

それだけ言って、ここは退室した。


1課が騒然とする。どうして俺が専務に呼ばれるのか、見当もつかない。

「赤澤。お前、なんかやらかしたのか?」

山本主任が太い眉を下げ、心配顔で聞いてきた。
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