俺様とネコ女
「しない」

「使えねえ」

「は?ムカつく」


ふざけてコツンと軽く蹴ってやった。盛大な舌打ちをされ、クールな目で睨みつけられた。でもそんな目線をもろともせずに、程よく冷めたコーヒーを飲み干した。


カップを洗い終えてしまった。このタイミングで帰るべきだと思った。


「もうお昼だね。さすがに帰るね」

帰るべきだとは思ったけど、本音は帰りたくなかった。引き止めて欲しかった。でも引き止めてくれるような人じゃなかった。


「やっとか」無表情にそう言われ、思った以上のダメージを食らう。


「何よ、寂しいくせに」


苦し紛れにつよがって見せると。


「誰が」

ニコリともせずに、返ってきた言葉。だめだ。この人には敵わない。
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