Classbook



――――高校2年4月――――



「みんなは、理系クラスということなんですが、数学と理科だけではなく、英語
にも頑張っていただきたい!…」


だるーなんて思いながら担任の話を聞く。

今日、高校2年の初登校日。

桜がちょうどいいタイミングで咲いている。

満開は若干すぎて、花が散り始めている。

…それが一番きれいだと思うんだけどそう思いながら、窓の外を眺める。

私は国語が壊滅的にできないため、理系を選んだ。

私の高校で普通クラスの理系は一クラスしかなくて、特進に入りたくない人や、入れなかった人が集まっている。

そして、私は特進に入りたくない人間。

そして運悪く、席は前の方になってしまった。

教卓で、話している担任には全く興味がない。

それでも、耳に入ってくるからしょうがないんだけど。

それで、イライラする。


「何事も、感謝と努力が大切です。そして、そこに幸せが生まれるのです!!」

「…」


担任の話はどこか宗教じみてる。

…その信者がこの学校にはいるわけ。

そんな感じで始まった私の高校2年。

何の変哲ものく私はこの一年を過ごした。

…それなりに面白かったですよ。

…それなりに。




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