兄貴がミカエルになるとき
リビングに戻るといつの間にかパパがいた。
うちの学長は時間がフレキシブルらしい。
残念ながらパパの分のプリンはない。
トオ兄にスプーンを渡すと「ずるいぞ、トオルばっかり」とパパは軽く拗ね、じっとトオ兄の手に渡ったプリンを見ている。
私はプリンをひとすくい口に運んだ。
トオ兄もプリンを食べ出したがいつものように「うまい!」という感嘆の声は出なかった。
「で、友達になったのか」と、口に広がる甘さに浸る間もなく三品君の話題に戻した。
「携帯メールと電話番号の交換はした」
「質問だ」
「はい、どうぞ」
ぶっきらぼうな問いかけには、ぶっきらぼうに応える。
「友達になって何をする? 一緒にお茶飲む? 映画を見に行く? それはデートとどう違うんだ? デートは友達がすることじゃない」
うちの学長は時間がフレキシブルらしい。
残念ながらパパの分のプリンはない。
トオ兄にスプーンを渡すと「ずるいぞ、トオルばっかり」とパパは軽く拗ね、じっとトオ兄の手に渡ったプリンを見ている。
私はプリンをひとすくい口に運んだ。
トオ兄もプリンを食べ出したがいつものように「うまい!」という感嘆の声は出なかった。
「で、友達になったのか」と、口に広がる甘さに浸る間もなく三品君の話題に戻した。
「携帯メールと電話番号の交換はした」
「質問だ」
「はい、どうぞ」
ぶっきらぼうな問いかけには、ぶっきらぼうに応える。
「友達になって何をする? 一緒にお茶飲む? 映画を見に行く? それはデートとどう違うんだ? デートは友達がすることじゃない」