見つめられない

それをわかっていたんだろうか。

夜、残業をしていて皆続々とかえってしまい

私と青木さんだけになっていた時に

「はい、これ」

って紅茶の缶をくれた。

「中村さんが頑張ってるのは皆知ってるからさ。」

そんな、温かい言葉を添えて。

そのときだろう。

青木さんが先輩以上になったのは。
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