出会って1秒出逢いは1年
部屋の温度が上がった気がする。
目を開ける………ん?目を開け、た?
まずい。寝ちゃった!?ぱっと跳ね起きてベッドから降りようとすると横にいた千種に捕まえられ、彼の横に倒される。
「千種ー、私起きたいんだけど」
「だめ。今日は離さない」
なんか、甘い。見たことないくらいに甘すぎる。でも、安心できる、心地よさ。
「ねぇ千種。お腹すかない?」
「んー…すいた」
「ご飯作るから食べよ?」
「ん。」
「じゃあ離して?」
「んー…」
気のせいかな?ますます腕の力が強くなった気がする。
「ちーぐーさー」
「俺も……行く」
「わかったからとりあえず起きよ?」
「ん」
一瞬ぎゅっと強くなったけど今回はあっさり離れた。
「よし、何食べたい?」
昨日色々買ってきたからある程度のものは作れるけど…
「オムライス」
意外な可愛い答えに笑みがこぼれる。
「ふふふ、りょーかい!!」
ぱたぱたとキッチンへ向かったちとせに 、はあとため息をはく千種だった。