あの頃の君へ〜eternal love〜
しかし、数分待っても着替えが終わらない。
不思議に思った俺は
再び更衣室のドアを開けた。
すると、
菜々がしきりにあちこちのロッカーを
開け閉めしてはその奥を覗き込み
小さな溜め息をついていた。
何かを探しているようだった。
『菜々、どうした?』
『ん〜〜〜。』
『あのね、先週まで履いてた
黒いサンダルが見つからなくて…』
『どこ行っちゃったんだろうって思って。』
『確かこの11番のロッカーに
入れて帰ったはずなんだけど…。』
そう首を傾げて困り顔のまま
彼女はロッカーを閉めた。
その時、俺はふと昨夜の出来事を思い出した。
そう言えば、最近夜のキャストが増えた影響で
昼の子たちのロッカーが足りずにいた。
そこで店がもう1つ借りている7Fの倉庫を
私物置き場にするため皆んなの荷物を
夜中に移動させていた。
もちろん、菜々の私物もそこに置いてある。
『手間かけて悪いな。』
『倉庫の鍵は俺が持ってるから
今から一緒に取りに行こう。』
『あっ、はい…。』
”7F倉庫“という札のついた鍵を
ジャラジャラと鳴らし
2人はエレベーターに乗り込んだ。
目的地の7Fのボタンは俺が押した。
気づかれないようにそっと
相手に向かって視線を落とす。
その唇はいつにも増してふっくらとした
艶のあるピンク色をしていた。
『…………。』
2人の間に会話はない。
聞こえてくるのはエレベーターが
ゆっくりと上昇していく音だけ。
だが、彼女とは無言の時間も
少しも苦にならなかった。
エレベーターの光が
4階の文字を照らした。
さっきよりも重くぼうっとする頭。
ぐるぐると目が回るような感覚。
俺の身体は立っているのがやっとだった。
彼女の横顔に目を奪われ
いてもたってもいられない。
何を思ったのか、身体が勝手に
吸い寄せられていく
その唇を奪いたくて。
『菜々…』
その唇が欲しくて前屈みになり
そっと顔を近づけた。
ふらついた足元をかばいながら
身を寄せるように彼女を壁側へ追いやった。
俺から逃げられないように
両腕で取り囲むようにして。
そう。それはいわゆる
壁ドンという行為だった。
不思議に思った俺は
再び更衣室のドアを開けた。
すると、
菜々がしきりにあちこちのロッカーを
開け閉めしてはその奥を覗き込み
小さな溜め息をついていた。
何かを探しているようだった。
『菜々、どうした?』
『ん〜〜〜。』
『あのね、先週まで履いてた
黒いサンダルが見つからなくて…』
『どこ行っちゃったんだろうって思って。』
『確かこの11番のロッカーに
入れて帰ったはずなんだけど…。』
そう首を傾げて困り顔のまま
彼女はロッカーを閉めた。
その時、俺はふと昨夜の出来事を思い出した。
そう言えば、最近夜のキャストが増えた影響で
昼の子たちのロッカーが足りずにいた。
そこで店がもう1つ借りている7Fの倉庫を
私物置き場にするため皆んなの荷物を
夜中に移動させていた。
もちろん、菜々の私物もそこに置いてある。
『手間かけて悪いな。』
『倉庫の鍵は俺が持ってるから
今から一緒に取りに行こう。』
『あっ、はい…。』
”7F倉庫“という札のついた鍵を
ジャラジャラと鳴らし
2人はエレベーターに乗り込んだ。
目的地の7Fのボタンは俺が押した。
気づかれないようにそっと
相手に向かって視線を落とす。
その唇はいつにも増してふっくらとした
艶のあるピンク色をしていた。
『…………。』
2人の間に会話はない。
聞こえてくるのはエレベーターが
ゆっくりと上昇していく音だけ。
だが、彼女とは無言の時間も
少しも苦にならなかった。
エレベーターの光が
4階の文字を照らした。
さっきよりも重くぼうっとする頭。
ぐるぐると目が回るような感覚。
俺の身体は立っているのがやっとだった。
彼女の横顔に目を奪われ
いてもたってもいられない。
何を思ったのか、身体が勝手に
吸い寄せられていく
その唇を奪いたくて。
『菜々…』
その唇が欲しくて前屈みになり
そっと顔を近づけた。
ふらついた足元をかばいながら
身を寄せるように彼女を壁側へ追いやった。
俺から逃げられないように
両腕で取り囲むようにして。
そう。それはいわゆる
壁ドンという行為だった。