あの頃の君へ〜eternal love〜
『分かんねぇ。』



『俺、接客とか
向いてないからさ。』



俺はうつむきながら
タバコの火を灰皿へ押しつけた。



一応接客業の経験はあるけれど、



当時はとにかく気疲れして
全然向いてなかった。



やっぱり俺には接客なんて柄じゃない。



『何だよ。お前…
男らしくねぇな!』



『向いてるか、向いてないかなんて
やってみなくちゃ分かんねぇだろ?』



『本当にお前を必要としてる
場所がそこなのかもしれないし。』



『迷ってるくらいなら思い切って
新しい世界に飛びこんでみろよ!』



その強烈な一喝で俺はすっかり目が覚めた。



一体何を迷っていたんだろうと。



ずっと塞がっていた心の闇にも
明るい光がさした瞬間だった。



『ああ…ありがとな!』
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