あの頃の君へ〜eternal love〜
『やっぱりいつ見ても…』



『王子しゃまは王子しゃまだね♪』



『本当にカッコイイよっ…♡』



『アハハハハ!』



『…ありがとう。』



久しぶりに袖を通したこのスーツ。



やっと接客が出来る喜びに
俺の心は満ちあふれていた。



しかし次の瞬間、



芽依が足元に目線を落とし
小さな声でこうつぶやいた。



『芽依はあと何回…』



『王子しゃまに会えるのかな…?』



『えっ…!?』



俺の心臓がドクドクと
音を立てて動き出した。



『あのね…』



『芽依、王子しゃまに
大事な話があるんだ。』



そして、



芽依の顔つきが見た事もない
大人の女性へと変わった。
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