あの頃の君へ〜eternal love〜
『…そっか。』



『武瑠の気持ちはよく分かったよ。
でも…、私は本当に大好きだった。』



『今までありがとう。』



『さよなら。』



『………………。』



美希のか細い声が雑踏に紛れて
シャボン玉みたいにパッと消えた。



俺は決して後ろを振り返らなかった。



何も言えなかった。



俺たちは本当に終わった。



『うぅっ…!さみぃ〜』



駅を出て肩を震わせながら
一歩ずつその足を踏み出した。



その度に真冬のような冷たい外気が
刺すように身に染みる。



かじかむ両手を擦り合わせて息を吐くと



それは小さな雲に姿を変えて
俺の頭上でパッと消えた。



ずっと思い描いていた夢は
あっけなく砕け散ってしまった。



街はクリスマスのイルミネーションで
鮮やかに彩られ眩しいほどに輝いている。



ここにいればいるほど
悲しみと虚しさが込み上げてくる。



俺はその光を避けるように
ただあてもなく歩き続けた。
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