あの頃の君へ〜eternal love〜
さっきよりも高くつま先立ちをして
彼女は小さな手で俺の両頬を包んだ。



触れ合った唇は柔らかくて温かくて…



なんだか癖になってしまいそうで
少しだけ恐怖感を覚えた。



『西園寺さん…連絡先教えて?』



彼女がそっと耳元で囁いた。



『はぁ!?どうして?』



『どうしてって連絡したいからでしょ?』



『俺はしたくない。』



『私はどうしてもしたいんだけど!』



『嫌だ。』



『何よー、もう。いじわるっ!!
じゃあ、どうしたら教えてくれるの?』



『そうだなぁ〜。お前がウチに
移籍でもするなら考えてやるよ。』



『えっ!?ホント…?』



とっさに思いついた断り文句を



彼女は半分本気で信じたのか
上目遣いでまっすぐに俺を見つめた。
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