BEAST POLICE
…この鬼首會壊滅事件には、後日談がある。

一人の極道が、警視庁にやって来た。

彼は自分こそが、鬼首會若頭・夏木殺害と、京阪神連合組長・猪瀬に対する傷害の実行犯であると証言し、自首しに来たというのだ。

取り調べの結果、この極道は壊滅した鬼首會の生き残りである事が判明。

警視庁は、鬼首の身代わりに自首してきたものと推測したが、本人が『実行犯は自分だ』と言い張る以上、どうする事も出来ない。

止むを得ず、この極道を鬼首會若頭・夏木殺害と、京阪神連合組長・猪瀬に対する傷害の実行犯として逮捕。

晴れて鬼首は警察に追われる身から自由になった。

…真相は、鬼首會の生き残りの組員が、元組長の鬼首を庇って自主的に罪を被ったというものだった。

鬼首が身代わりになれと命じたのではなく、組員が自ら身代わりを申し出、止める鬼首の制止を振り切って警視庁に出頭したのだ。

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