BEAST POLICE
アイドル裏接待事件①
鬼首會と京阪神連合の抗争が終結し、街は一応の平穏を取り戻した。

警察も通常の活動に戻り、巽はいつものように警視庁の食堂で居眠りをしている。

そんな彼の革ジャンのポケットで、スマホが鳴った。

液晶には『向井 環』の文字。

そういえば、彼女とはしばらく話をしていない。

巽も環も忙しい身だ。

時間のある時に食事でも、などと約束はしていたものの、その約束は果たせないままでいる。

それに、巽は刑事、環は今をときめく売れっ子アイドルだ。

あまり関わり合いになると、環のアイドル活動に支障が出るかもしれない。

そう思って、巽の方からは連絡を取らずにいたのだ。

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