BEAST POLICE
床に捻じ伏せた青年を後ろ手にして、巽は素早く手錠をかけた。

「大丈夫か?」

振り向いた巽。

「あっ!」

彼の額から一筋の血が流れている事に、環は声を上げる。

恐らく揉み合っている時に、鉈の切っ先が当たってしまったのだろう。

「だ、大丈夫ですかっ?」

「…掠り傷だ」

心配要らないと言うものの、環はハンカチを取り出して巽の額を押さえて止血した。

…やがて駆けつけた警察官により、青年は連行される。

< 259 / 490 >

この作品をシェア

pagetop