BEAST POLICE
「組長」

鬼首に、眼鏡をかけたインテリ風の男が耳打ちする。

鬼首會若頭の夏木。

鬼首會のナンバー2であり、鬼首の右腕だ。

「どうします?殺りましょうか」

「馬鹿か」

鬼首は夏木の頭を平手で叩いた。

「刑事(デカ)殺ったらその後の処理どうすんだ。こないだの中国系マフィアみてぇにラーメンのダシにするって訳にゃいかねぇんだぞ。すぐに警視庁が動く」

「では…」

「ああ」

鬼首はベンツの後部座席に腰を下ろした。

「しばらく泳がせとけ…あんまりしつこいようなら…」

そう言って鬼首は顎をしゃくった。

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